和歌山県スポーツチャンバラ協会

スポーツチャンバラとは

スポーツチャンバラとは

スポーツチャンバラは「小太刀護身道」という武道をベースにした、日本生まれのスポーツ格闘技です。名前の示す通り、昔ながらのチャンバラ遊びにルールを与えたものと考えるとイメージしやすいかと思います。自由度が高く、また安全性も高い、性別や年齢を問わず楽しめる競技です。

競技概要

「エアーソフト剣」と呼ばれる、剣身の部分を空気で膨らませた武器(得物と言います)を持ち、6〜7メートル四方のコート内で対戦します。剣身はウレタン製で、打たれても身体へのダメージが殆どありません。その為、防具は頭部を保護する面のみで、服装は自由です。
勝敗は相手の身体のどこかを先に打てば勝ち、自分の身体のどの部分でも先に打たれると負けという、単純明快さがルールの特徴です。剣道の様に面、胴、小手は勿論、肩や足、背中も対象となります(ただし、当りが弱かったり掠っただけでは駄目で、充分な力で打つことが必要とされます)。両者の攻撃が同時に当たった場合は、相打ちとして両者とも負けです。

試合中は、得物を投げつける等の危険行為やマナーに反する言動を除けば、戦法や構えに制限はありません。その人なりの、独自の発想で戦うことが出来ます。
また途中で得物を落としたり、転倒しても、試合は続行されます。体勢の回復を試みるのも、一度だけなら場外に逃げるのも自由です(二度目は反則負けになります)。この様な、ルールによる規制が少ない点もスポーツチャンバラの特徴と言えるでしょう。

基本は一対一の対戦ですが、複数人同士で同時に戦う「合戦」や「サバイバル」等の試合形式もあります。

 ※より詳しいルールの解説は、国際スポーツチャンバラ協会の公式HP等を御覧ください。
対戦の様子01 対戦の様子02

用具解説

スポーツチャンバラで必要な用具は、得物の「エアーソフト剣」と防具の「面」。あとは剣に空気を注入するためのポンプといったところです。エアーソフト剣には小太刀、長剣、棒、杖、槍、短刀等の様々な種類があり、お互いに違う武器で対戦することも出来ます。 
@小太刀
長さ約60センチ。スポーツチャンバラで最も基本的な得物であり、練習でも主にこれを使います。
小太刀
A長剣
長さ約100センチ。小太刀がそのまま長くなった得物です。片手で持って使われることが殆どですが、両手で持っても構いません。両手で持つことに限定した試合形式もあります。また片手に長剣、もう一方の手に小太刀を持って、二刀流として戦うことも出来ます。
長剣
B槍
長さ約200センチ。振り回すと柄の部分が当たりやすく危険な為に(槍に限らず、試合で柄の部分が当たると危険行為として反則になります)面と胴への突き、そして足を払う攻撃しか認められていませんが、それでも全武器中で最長のリーチを生かした攻撃は非常に強力です。
槍
C棒・杖
棒は長さ約200センチ。柄の両方に剣が付いています。扱い方は難しいものの、慣れれば他の得物には無い独特の攻撃も可能です。剣の部分を持っての攻撃は不可であるため、リーチは槍に劣ります。杖は棒の短いタイプで、長さ約140センチです。
棒
D短刀
長さ約45センチと、最も短い得物です。短刀同士の試合では、攻撃は面と胴への突きのみ、蹴りが認められる場合もあるなど、少し特殊なものとなります。
短刀
E楯
長い台形のスポンジ製。試合の種目として片手に小太刀、もう一方に楯を構えて防御に使う「楯小太刀」があります。攻撃には使えませんが、楯に相手の攻撃が当たっても無効です。練習では、よく打ち込みの際のミットとして使用されています。
楯
F面
スポーツチャンバラ唯一の防具で、前面をプラスチック製のフェイスカバーで覆われています。
面

年間行事、イベント

スポーツチャンバラでは年間を通して様々な行事、イベントが開かれています。

競技者にとっては、最も身近なものは段位審査と大会でしょう。 

もともと武道ということもあり、スポーツチャンバラは級・段位制を採っています。級は10級から1級、段は初段から10段まで存在します。基本的な5種類の打ち方を纏めた「基本動作」と呼ばれる形(かた)や、得物によって定められた形、対戦等を行い、その様子が審査されます。

大会は世界大会や全日本選手権等の大規模なものから、各都道府県での大会まで様々です。競技者の多い地域では、市単位の大会もあります。和歌山でも和歌山県大会が毎年開催されています。
小太刀や長剣等の得物ごとの部門、得物を自由に選べる異種部門、チームを組んでの団体戦等が行われます。基本動作も完成度を競い合う種目として設けられています。
参加は強制ではありませんが、日頃の練習の成果を試すには絶好の機会と言えます。


また、スポーツチャンバラを未経験の方々に向けてのものでは、体験会もよく行われています。
和歌山県協会には学校関係や地域のイベントからの依頼も多く、県内各地で体験会を実施しています。各道場・クラブ単位で独自に体験会を行う場合もあります。
体験会の様子
  ※孫市まつり(毎年3月第4日曜日開催)で行われた体験会の様子